W社は,日用雑貨の製造・販売事業を国内で展開する中堅企業である。自社直営店やデパートなどでの販売に加えて,一般消費者向けにネットショップでも自社製品を販売している。 ネットショップでは,購入者は会員登録を行う必要がある。会員に対しては,購入の履歴から会員の嗜好を把握してダイレクトメールを発送し,さらに購入金額の合計に応じた会員種別を付与している。 会員種別には一般会員と特別会員があり,特別会員は購入時に5%の割引が適用される。一般会員と特別会員の判定は,月末日のメンテナンス時間(23時30分〜23時59分)のバッチ処理(以下,会員種別判定バッチ処理という)によって行われ,当月の購入金額の合計が5万円以上であれば翌月の初めから月末まで特別会員,5万円未満であれば一般会員となる。 W社では,1回の購入金額が少額である日用雑貨の性質から,頻繁に購入する会員(リピータ)を獲得することが重要と考え,リピータが特別会員の資格を維持しやすくなる判定ルールを取り入れた。具体的には,購入の履歴中の1回ごとの購入を購入単位として,その日時の古いものから順に調べて購入金額の合計が5万円に達したら,それより後の日時の購入単位は継続し扱いとし,翌月以降の会員種別判定バッチ処理の対象に回すことにした。
設問1 〔データベースの設計〕について,(1),(2)に答えよ。
(1) 図1中のaに入れる適切なエンティティ間の関連を解答群の中から選び,記号で答えよ。
(2) 図1中のbに入れる適切な属性名を答えよ。なお,属性名の表記は,図1の凡例に倣うこと。
設問2 図2中のc,dに入れる適切な字句又は式を答えよ。なお,表の列名には必ずその表の別名を付けて答えよ。
設問3 図3中のe〜hに入れる適切な字句又は式を答えよ。なお,表の列名には必ずその表の別名を付けて答えよ。
設問4 〔会員種別の履歴の確認〕について,(1),(2)に答えよ。
(1) 追加するエンティティとの間に多対1の関連をもたせる既存のエンティティのエンティティ名を答えよ。
(2) 追加するエンティティに含めるべき属性名を全て答えよ。なお,主キーや外部キーであることを示す下線は付けなくてよい。