R 社は,インターネット上で商品の販売を行う中堅企業である。現在稼働しているシステムでは,画面や業務ロジックといった機能要件だけを追求し,可用性や性能といった非機能要件を明らかにしていなかった。その結果,サーバの故障による取引データの消失,ネットワーク機器の故障による長時間にわたるサービス停止,取引トランザクションの増加によるレスポンスの低下などが起きている。データ消失や計画外のシステム停止は信用低下という問題を,サービスの停止やレスポンスの低下は販売機会損失の発生という業務上の問題を引き起こしている。 そこで,R 社のシステム部では,これらの問題に対応するため,現行システムをリプレースすることにした。新システムの要件定義においては,想定以上の取引が発生した際のレスポンス低下や不正を追跡するなどの内部統制への対応を考慮した。また,投資は必要最低限の範囲に抑える方針で,非機能要件を表1のとおり整理した。

設問1 〔可用性の検討〕について,(1),(2)に答えよ。

設問2 〔性能の検討〕について,(1),(2)に答えよ。

設問3 〔拡張性の検討〕について,(1),(2)に答えよ。

設問4 新システムの非機能要件を検討した結果,採用された対応はどれか。正しい記述を解答群の中からすべて選び,記号で答えよ。